古代の木は不死身なのか

これらの木々が芽吹いた時、ヨーロッパの人間はまだ石器時代だった。科学者たちは、幾つかの樹種が老化の進行を完全に克服できるのかどうかについて論争している。

https://www.spiegel.de/wissenschaft/natur/baeume-sind-ginkos-unsterblich-a-6c7f649a-8574-415c-ad01-6913bfab51c4  Spiegel July 27.

写真:イランのアバルクの檜。4000年経っているようには見えない。

長寿の木が5000年前からアメリカのネバダ州のイニョー国有林に育っている。この長命な松は堂々とした長い歳月を生きてきた唯一の木ではない。イランのアバルクの檜は4000年以上生きている。ヨーロッパでの最も古い木の一つは、シチリアにある百頭の馬と呼ばれる栗の木で、2000年から4000年と推定されている。

植物は老化進行に抗う洗練されたメカニズムを発展させてきた。高温や養分不足、旱魃を生き延びることができる。

木を全体として観察すれば、老化過程は見られない。

イチョウは老化に対する特に効果的なトリックを持っている。この木は病気を苦もなく防ぎ、養分を奪い合うことがないように、同じ仲間から距離を置いて成長する。それがうまくいかない場合でも、イチョウは幹から新たに枝を伸ばす。

中国の研究者チームは、専門誌「PNAS」に、これらの木が、潜在的には不死かもしれないと推測している。この研究者たちは15年から667年ほど経つ幾つかのイチョウの木々を調査した。その結果、非常に古い標本でも幾つかの分類では、種子の発芽から光合成によるエネルギー獲得まで、比較的若い仲間の木々と緩く共存していた。確かに、一定の細胞では老化のプロセスによって幾つかの遺伝子はそれほど活動はしていなかった。しかしながら、木を全体として観察すれば、老化過程は見られない、と研究者たちは報告している。

しかしながらすべての植物学者がそう考えているというわけではない。バルセロナ大学のSergi Munné-Boschは、専門誌「Trends in Planet Sciense」の論争的な論文で、木々は確かにとても長生きしうる、しかしながら不死ではない、と書いている。

この論文によれば、木々は他の有機体と同様に老化という消耗現象に曝されている。

彼の意見によれば老化の進行はとても古い木の場合には確認することがとても難しい。一方で、極端に長い期間のために長期にわたる観察ができない。更に比較しうるサンプルがほとんど存在しない。

もしある樹種が5000歳になり得るとしても、2000歳から5000歳の間の木を二本見つけ出すのさえとても困難である、と彼はいう。とても古い木にとっては、年齢による衰弱よりも火事や干魃、病気によって死ぬという事の方が可能性が高い。

どの研究者の意見が正しいのか、あと何百年かすれば明らかになるだろう。