マスクの義務化とドイツ
アジアや多くの国で着用が当然とされているマスクであるが、多くのヨーロッパの国では、いまだ着用に抵抗があり、マスクに対する有効性を疑問視する声も多い。ヨーロッパやアメリカで感染者数が爆発的に跳ね上がっている中、アジア諸国で感染者が少ないのは多くの国でマスクを着用する人が多いからだという強い意見もある。
ロベルトコッホ研究所もようやく全員にマスク着用を勧告 (tagesschau April 4.)
ロベルトコッホ研究所は長い間呼吸器疾患のある人だけに公の場での口と鼻を蔽うマスクの着用を進めてきた。今その研究所がそれまでの見解を変えた。
ロベルトコッホ研究所(RKI)はマスクの着用についての見方を公に変更した。RKIのコロナ対策のインターネットサイトでは、簡易な保護マスクは咳やくしゃみや話しによって他の人間を感染させる危険を減らしうると書かれている。
更に、自宅で作った簡単なマスクですら感染に対する保護作用があると推測されるとしている。更に、そうしたマスクは心理的な効果もあり、肉体的な距離の確保と健康を意識した行動への意識を高める、と明確に指摘している。
RHIはそうしたことに加えて更に、たとえ病気の兆候が一切ないとしても、公の場所での予防的な着用を薦めている。コロナウイルスに感染しているかどうかは誰もが気づくわけではないが、それでも感染させる可能性はある。以前RKIは急性の呼吸器疾患のある人にのみ着用を薦めていた。
RHIは更に、簡易マスクは着用している人自身を感染から護ると強調している。また、しかしながら、マスクを着用しているからと言って、頻繁に手を洗うとか他人と安全な距離を保つとか言った通常の衛生のためのルールを護らなくても良いというわけでは決してないとしている。
RKIの方針のぶれに先だって、指導的な立場にある保健学者たちは勧告を出し、公の場でのマスクの着用を人々に促していた。しかしながら、イエナのチューリンゲンやノルトハウゼン郡で来週から始まるマスク着用の義務化にはこれら病院の保健学者たちは反対している。「そうした義務化によって、まさに必要としている人々、看護従事者や病院の関係者にマスクが不足してしまうことになりかねない」、とドイツ病院衛生協会の理事でスポークスマンであるPeter WalgerはNeuen Osnabrücker Zeitung新聞に述べている。
細菌学者の Christian Drosten はマスクを自分で作ることに賛成で、とりわけ医療用マスクの不足という事態にあってそれは良い考えだと、NDR放送に述べている。