EU ゴミ削減と経済循環
欧州委員会は製品の再利用を促進する法を議論している。これは保証期間が終了するや壊れてしまうスマホや賞味期限の残っている食品、パッケージをゴミとしての処分を禁止するものである。製品は壊れたら捨ててしまうのではなく、修理をし再利用できるようにする。欧州委員会はこれによって2030年までに7万の新しい仕事が増えるとしている。
欧州委員会の副委員長であるFrans Timmermansは、壊れやすく修理のできない製品を批判し、新しいアクションプランによって、循環経済を促進し、環境を保全し、経済の競争力を高めることをもくろんでいる。
環境委員のVirginijus Sinkevičiusは、使用保証期間を長くし、廃棄された電気製品の集中的な収集と加工を促進し、充電できないバッテリーなどについてはこれから議論すべきだと述べている。繊維製品の再利用率は1パーセントと言われており、これについても高める必要がある。食品のデリバリーについてもリサイクルできないパッケージやスプーンフォーク類も他に代用品が必要としている。使い捨てを前提とした経済成長モデルは世界人口の増大により限界に達している。生産者はもはや電球を売るのではなく、光を売る、あるいは洗濯機を売るのではなく、何回洗えるかを消費者に示すべきであり、こうすれば、使用期間の短い製品は減少することとなる。
このような経済循環のための戦略は欧州委員会委員長Ursula von der Leyenの包括的な環境保護プランの一部である。2050年までに「気候の中立性」という目標を達成するためには完全な循環経済に移行しなければならない。温室効果ガスの半分は資源の掘削と加工により生み出されている。そして利用された資源のわずか12パーセントのみが経済循環に組み込まれている。